理事長所信

― 2022年度 宇和島JCスローガン ―

第68代理事長   向田 麻里

はじめに

2018年の西日本豪雨災害からの復興半ば、2020年から続く新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、私たちの地域もまた疲弊と分断が進んでいます。一方で、デジタルトランスフォーメーションにより、新たな生活様式や多様な価値観を受け入れる土壌ができ始め、既存のものに対する真価を問い直す変革の時を迎えています。その中で、この地域を支える産業における深刻な後継者不足、進行する少子高齢化と若年層の人口流出など以前から我々が直面してきた課題は山積みです。これらの問題の根底にある私たちが積み重ねてきた固定観念を払拭し、解決の糸口を見出さなければなりません。
「こんな時に JC をするのか」
こんな時だからこそ、同じ志を持ち集った仲間と共に、コロナ禍で歩んだ一歩から、いまを生きる私たちが地域社会の課題と対峙し、持続可能で豊かな社会を共創する起点となり、新たな未来を切り拓いていこう。

ニューノーマルな時代に合った組織改革と人財育成

地域と同じように、青年会議所も「ひと」がいてこそ成り立ちます。そして、ここでの出会いがその後の人生を豊かにします。宇和島青年会議所で受け継がれてきた伝統や根幹となる想いを継承し、私たちの想いに共感し協働できる人財を発掘し続けることは組織を維持する上で必要不可欠です。
しかし、メンバーの構成は変わり、平均在籍年数は以前と比べ短くなり、成長につながる機会が減少していく中で、挑戦できる環境を創り、個性や才能を開花させ、自己成長を促すことができているでしょうか。能動的でより良い変化をもたらす人財を育成するためには、これまでの組織の在り方を見直し、時代の潮流に合った組織改革を行う必要があります。
2024年に70周年を迎えるにあたり、メンバー一人ひとりが成長し、行動を起こすことができる魅力的な人財になることこそが、地域で選ばれる団体としての宇和島青年会議所のブランディングになります。

垣根を超えた共育による地域を担う人財の創出

元来、教育は学校という限られた場だけではなく、地域、社会の中で行われていました。少子高齢化が進み、核家族で孤立しやすい状況が増えたこのまちにとって、子どもたちは希望であり、未来です。今、教育分野ではデジタル推進、新学習指導要領により画一的な知識伝達型の教育から大きく変革を遂げようとしています。予測困難な時代を生き抜く上で、自ら考え、表現し、決断する能力、主体的に課題を見つけ、その課題を解決できる力が必要とされています。産学官民と地域のあらゆる立場の人が教育に参画し、地域を担う人財を育成することで、共に学び、育むことができる地域を創造します。

元気なまちを私たちの手で

私たちはまちのことをどれだけ知っているでしょうか。
私たちの活動圏域である愛媛県の西南地域には、豊かな自然とその恵みから生まれた数々の特産物、温かい人柄、受け継がれた伝統などまちの魅力がたくさんあります。幼い頃から慣れ親しんだガイヤカーニバルはこのまちに活力を与え、たくさんの思い出を私たちに残してくれました。立て続けに起こる未曽有の事態に、これまで当たり前であったものが当たり前ではなくなり、日常の有り難さを、身を以て体験し、改めて何を守り、何を次代に残していくのかを問われています。そのような中で、都心に住む人や一度まちを離れた人々が地方都市への認識を改め、関心を高めています。
今だからこそ、まちのことをよく知り、地域課題に取り組む上で、5年、10年後を見据えて私たちなりの視点で、組織やまちがどうあるべきか未来へのビジョンを創る必要があります。今ある多様性と今後への想像力から新たな価値を創出し、ウェルビーイングな共生社会を実現するために、業種や企業間の垣根を越えて共感と信頼で結ばれたパートナーシップを構築していかなければなりません。

むすびに

世界を変えてきたのは、いつの時代もたった一人の強い想いから始まります。
今こそ、私たちが、自らを取り巻く世界に夢を描き、地域を先導し、より良い変化をもたらす起点になるのです。
できないと思い込み、限界を決めているのは自分自身です。変化を受け入れ挑戦し、自らが変わることが目指すべき社会の実現につながります。
「生きるとは呼吸することではない。行動することだ」
私たちが社会にもたらす変化は小さなことかもしれません。しかし、これまでの常識に疑問を持ち、社会の課題を解決しようと、一人ひとりが主体的に全力で行動することで、その運動は人々の意識を変え、地域に波及し、私たちが目指す幸福が実現される社会を創造することにつながります。

基本理念

変化の起点となれ! 私たちなら、未来を変えられる!

基本方針

① ニューノーマル な 時代の基盤になる組織運営
② だれ一人取り残さない人財育成
③ 垣根を超えた 共育と 地域を担う 人財 の 創出
④ 新価値を創出するまちづくり事業の実施
⑤ まちもひとも元気になるまつり事業